世界が認めた日本屈指の湿原地帯
雨竜町側からの暑寒別岳の登山ルートの途中にあって、南暑寒岳の東斜面で群馬岳と恵岱岳の間に広がる雨竜沼湿原は、1964年には既に道指定天然記念物雨竜沼高層湿原帯に指定されました。その後、1990年には暑寒別天売焼尻国定公園の指定を受けて、2005年にラムサール条約の登録を受けたのですが、その面積は624haということなので、雨竜沼湿原自体の176haよりも遥かに広大なものです。増毛山地最高峰の標高が1491.6mの暑寒別岳の東方向に位置している標高850m辺り一面に広がるといった風の東西に2km、南北に1kmにも広がる湿原です。しかしながら雨竜沼湿原の周囲にも地塘が点在しており、それらを含めると東西に4km、南北には2kmにも広がる湿原エリアとなります。非常に寒冷な気候の中で栄養に乏しく厳しい環境であるために、非常に流動的な玄武岩溶岩流の台地の上に形成された泥炭地で、ミズゴケやスゲ類が腐食しないまま何千年もの時を経ることで継続的に堆積し続けたことから、水面が元のレベルよりも上がったことにより出来たものだと考えられています。雨竜沼湿原がある標高がおよそ900〜850mの高地の斜面中央を、ペンケペタン川が複雑な曲線を描きながら流れています。その下流には、雨竜沼湿原のベースとなっている溶岩台地の東端に位置していて、玄武岩溶岩の露出した断崖を、川の流れが落ちていく途中の標高650m程で白竜ノ滝として一気に流れ落ちています。ここは登山道の途中にあり、というよりもこの急な断崖を流れるペンケペタン川を巻いて登っていきます。途中に多くの人から好まれる滝などもありますが、そこを訪れるヒトというのは、首都圏からハイカー達がこぞって訪れる尾瀬と比べると驚くほど少ないために、じっくりと心ゆくまでその静けさを楽しむことが出来ます。とはいえ日帰りのきつい尾瀬と比べると、札幌などからは充分に日帰り圏内であることも事実です。